この音声はネオンシティにてラジオ電波を不正にジャックして行われた海賊放送です。不明な要因で不定期に行われるものであり、時に警察政府でしか知り得ない情報を不正に入手して発信している犯罪行為も行なっています。
発信者、発信場所は不明です。現在犯人特定を急いでいます。
[ノイズ音]
Helloネオンシティ! 酔いどれ雑談タブロイドの時間だよ。待たせてしまってごめんね、最近忙しくてリスナーにニュースを届ける時間が取れなかったんだ。それにサツ鉄の動きも厳しくなってるっぽくて頻繁には放送できないかもしれない!なんてことだ。
まぁそんなことは置いといて、今回は雑談少なめで最近のニュースを紹介していくよ。あっ! ちなみに今日の相棒はウィスキーだからすぐに酔っちゃうかもー。
カルト教団殺害事件
第四グリッドにある違法建築群の廃ビルに、カルト教団「真理の羽根の会」の教祖含む信者およそ四十名以上が死体となって発見された。遺体には打撲痕や銃創が多く見られるため他殺と判断、犯人は未だ捕まっていない。
ひとつ目から物騒! この事件は意外と知ってるリスナー多いんじゃないかな? どこのチャンネルでも放送されていなかったけど、そこそこでかい事件だったからサツ鉄がぼかすのは無理だったみたい。
そもそも真理の羽根の会を知らないリスナーがいると思うから、俺が簡単に説明するね!既に知ってるリスナーは後方彼氏面して頷きながら聞いてくれよ!
真理の羽根の会ってのは天使信仰をしているカルト宗教のひとつ。信者の数は百人もいない小規模な教団だったんだけど、強い信仰心と過激な活動内容に警察が動くことが少なくなくて、ネオンシティでは小さいながらもそこそこ有名なカルト宗教だったってわけ。過激な活動内容ってのは、まぁ一番やばくて殺人とかだったかな? テロを起こす可能性もあったらしいね。
事件の話に戻ろう! こんな事件が起きていながらも犯人が捕まっていないってなんか怪しくない? だってネオンシティには至る所に監視カメラが設置されていて、データを十年分は保存できるんだよ? それなのに捕まっていないなんて、警察や国が裏で関わっていそうだよねー。テレビ報道されていないってとこも怪しいし!
こういうこと言い過ぎるからサツ鉄の評価が落ちちゃうんだよなー。まぁ評価下げて欲しくないならちゃんと仕事しろって話!
大量発生した黒い影
ここ最近第七グリットでは異変が発生している。何箇所も荒らされるゴミ捨て場、壊された監視カメラ、何者かに見られているような違和感。そして、大量発生している謎の黒い影。第七グリッドの住民はこの異変に日々怯えながら生活しているそうだ。
だが、異変の正体は既に明かされている! もしかしたら勘づいているカラス頭のリスナーもいるかもしれない。異変を起こしている犯人と黒い影の正体、それはズバリ鴉だ!
え、鴉? ショッボーっと思ったリスナーよ、面白いのはここからだ。
ネオンシティの鴉は群れてもせいぜい五匹以下。だが第七グリットに発生した鴉は三十匹という規格外の数で群れを作って行動している。ゴミを漁るのはまぁ分かるが、監視カメラを壊す行動は不自然だ!
監視カメラってのは結構頑丈で、壊すには金属バッドを使っても八回はぶつけないといけない。力が強い人ならもっと簡単に壊せるかもしれないけど、少なくとも俺は八回かかった。それを嘴と爪しか使えない鴉が壊すって結構無茶な話だと思わない? 一匹じゃ絶対に無理。じゃあ十匹なら? 三十匹でカメラを傷つけまくったら壊せるかもしれない。でも監視カメラを壊したところで餌は出てこない。鴉が得られるものは何もないよね? じゃあなぜ壊すのか。
これはひとつの仮説なんだけど、何者かが何十匹もの鴉を手懐けて監視カメラを壊すように指示する。そして、サツ鉄が鴉の対処に意識を集中させている所を狙って、何か事件を起こそうとしているのでは! と俺は考えるんだが、リスナーはどう思う? #酔いどれラジオ をつけて投稿してくれたら暇な時に読んどくねー。
不死身のなり方
永遠の命を望むものよ、これは有益な情報なのでよぉく聞いておきなさい。
近頃第五グリットを中心に天使の核を取り込むと不死身になれるという噂が広まっている。不死身が存在するのかは不明だが、何か特別な力が得られると信じている者は少なくなく、勝手に天使を殺す輩が増えているそう。中には天使と間違えて一般人を殺す事件も起きているらしい。こわしいなー。
この問題に公安特異ニ課と呼ばれる警察機関が動き出し、裏光が落ち着いているため治安がすこーし良いネオンシティが生まれている。観光するなら今の時期がおすすめってことだ! まぁリスナーに善人はひとりもいないんだけどね。治安が悪い方がスリルあって楽しー!
不死身の話俺あんま興味ないからもう次行きまーす。ちょっと酔ってきたかも!
公安特異ニ課は何者?
さっきの話で出てきた公安特異ニ課って何? って感じたリスナーは多いだろう。公安特異ニ課は表立って紹介されたことは無く、裏でこっそり動いているのが現状。仕事内容自体は皆が知っている公安と変わらないんだけど、その中でも天使に関わる案件を担当しているのが特異ニ課らしい。
なぜ警察機関は公安特異ニ課を黙ったままにしているのか疑問に思わない? こっそり動けるってのはメリットだけど、柔軟に動きにくいっていうデメリットの方がでかいと思うんだよね。公表していないってことは公安特異ニ課達は自分の仕事を公開できないってことだし、同じ警察機関の人にも伝えてはいけない場合は更に動きにくくなる。
それでも公表せずにいるって、もしかして明かしてはいけない事件があって、それを公安特異ニ課に担当させて、何事もなかったかのように捌こうと考えているんじゃないのかな? いや、ちょっとズレてる? 酔い始めてるから自分が何言ってんのかうまく処理できてないかもー。
とりあえず、リスナーのために俺が知っている公安特異ニ課の特徴を紹介してあげよう。
彼らは執拗で、大胆で、警戒心が強い。それでいて相手の懐に入るのが上手い。一度目をつけられたら逃げ切るのは困難だろう。もし彼らに目をつけられそうな犯罪を犯しているリスナーがいるのなら気をつけた方がいいぞ! あいつらは蛇だ!
蛇を知っているリスナーはどれほどいるんだろうか。
ネズミ男再臨!
ネズミ男を知ってるか? 四年前に起きた天使災害にて、その天使を育て、そして自らの手で育てた天使を殺したたと呼ばれているダークヒーローの名称だ。なぜダークヒーローネズミ男と呼ばれているのか気になるリスナーはスピリチュアル雑誌██████の二千███年█月号を読むといい! いい感じにスピってて面白いぞ!
話を戻すね。三日前、俺はこのダークヒーローネズミ男が再臨したという情報を入手した。場所は───
[ブツッと突然ラジオが切れる音]
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